納豆は健康寿命にいい?栄養・研究・安全性を科学的に調べてみました

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「納豆は体にいい」

そんな話を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

日本の食卓ではおなじみの納豆。

ご飯にかけるだけで食べられる、手軽な発酵食品です。

では、本当に納豆は健康にいいのでしょうか?

そして、

「納豆を食べると健康寿命が延びる」

と言えるのでしょうか?

私たち「奇跡の食べ物AI株式会社」は、納豆について行われている科学的研究や公的な食品成分情報を調べ、

「現時点で分かっていること」と「まだ分かっていないこと」

を分けて整理しました。


結論:納豆は魅力的な食品。でも「健康寿命が延びる」とまでは言えません

まず結論です。

納豆には、

  • たんぱく質
  • 食物繊維
  • ビタミンK
  • 大豆由来の成分

などが含まれています。

文部科学省の「日本食品標準成分表」では、糸引き納豆100gあたり、たんぱく質16.5g、食物繊維9.5g、ビタミンK600μgなどが掲載されています。

文部科学省「日本食品標準成分表」糸引き納豆

また、日本人を対象とした大規模な観察研究では、納豆の摂取量が多い人ほど心血管疾患による死亡が少ないという関連が報告されています。

PubMed「Dietary soy and natto intake and cardiovascular disease mortality in Japanese adults: the Takayama study」

ただし、これは、

「納豆を食べたから死亡リスクが下がった」

と証明した研究ではありません。

そのため現時点では、

「納豆を食べれば健康寿命が延びる」

とは断定できません。

納豆は「魔法の食品」と考えるのではなく、

健康的な食生活をつくる食品の一つ

として考えるのが適切です。


納豆にはどんな栄養がある?

納豆の魅力の一つは、さまざまな栄養素を含んでいることです。

たんぱく質

納豆は大豆から作られるため、植物性たんぱく質を摂ることができます。

文部科学省の食品成分データでは、糸引き納豆100gあたりのたんぱく質は16.5gです。

文部科学省「日本食品標準成分表」糸引き納豆

たんぱく質は、筋肉や皮膚など、体をつくるために必要な栄養素です。

年齢を重ねても元気に動ける体を維持するためにも、毎日の食事からたんぱく質を摂ることは大切です。

ただし、必要な量は年齢、体格、活動量などによって異なります。


食物繊維も含まれている

納豆には食物繊維も含まれています。

文部科学省の食品成分データでは、糸引き納豆100gあたりの食物繊維総量は9.5gです。

文部科学省「日本食品標準成分表」糸引き納豆・食物繊維

食物繊維は、健康的な食生活を考えるうえで重要な栄養素です。

ただし、

「納豆を食べれば腸内環境が必ず改善する」

という意味ではありません。

腸内環境は、食物繊維だけではなく、食事全体や生活習慣など、さまざまな要因の影響を受けます。


納豆で特に注目したい「ビタミンK」

納豆の特徴として、特に注目される栄養素がビタミンKです。

文部科学省の食品成分データでは、糸引き納豆100gあたりのビタミンKは600μgとされています。

文部科学省「日本食品標準成分表」糸引き納豆

納豆に多く含まれるビタミンK2の一種、メナキノン-7(MK-7)についても、人を対象とした研究があります。

健康な成人に納豆を摂取してもらった研究では、血中のMK-7濃度が上昇することが確認されています。

PubMed「Intake of fermented soybean (natto) increases circulating vitamin K2 (menaquinone-7)」

また、納豆の習慣的な摂取と骨関連の指標について研究をまとめた報告もあります。

ただし、研究の種類や質には違いがあり、

「納豆を食べれば骨粗しょう症を予防できる」

と断定できる段階ではありません。

ここは重要なポイントです。

栄養素が多く含まれていることと、その食品を食べることで病気が予防できることは同じではありません。


納豆を食べる人は心臓や血管にもいい?

ここは、多くの人が気になるところでしょう。

日本の高山研究では、35歳以上の男女29,079人を対象に、納豆などの大豆食品の摂取と心血管疾患死亡との関係が調べられました。

16年間の追跡期間中に、心血管疾患による死亡が1,678件確認されています。

納豆の摂取量が最も多いグループは、最も少ないグループと比較して、心血管疾患死亡との関連を示すハザード比が0.75でした。

つまり、研究上は25%低い死亡リスクとの関連が観察されたことになります。

ただし、これは「25%死亡リスクを下げる」という意味ではありません。

PubMed「Dietary soy and natto intake and cardiovascular disease mortality in Japanese adults: the Takayama study」

なぜでしょうか?

この研究は観察研究だからです。

観察研究では、

「納豆をよく食べる人」

「納豆をあまり食べない人」

を長期間追跡して、その後の健康状態との関係を調べます。

しかし、納豆をよく食べる人は、

  • 食事全体が違う
  • 運動習慣が違う
  • 喫煙習慣が違う
  • その他の生活習慣が違う

可能性があります。

そのため、

「納豆を食べたことが原因で心血管疾患死亡が減った」

とは、この研究だけでは言えません。


別の大規模研究でも納豆が調べられている

日本のJPHC研究では、45~74歳の男女92,915人を対象に、大豆食品や発酵大豆食品と死亡との関係が調べられました。

この研究では、発酵大豆食品として納豆と味噌がまとめて扱われています。

研究では、発酵大豆食品の摂取量が多い人ほど全死亡が少ないという関連が報告されています。

また、納豆については心血管疾患死亡との関連も報告されています。

一方で、これはやはり観察研究です。

そのため、

「納豆を食べることが死亡リスクを下げる原因である」と証明したものではありません。

PubMed「Association of soy and fermented soy product intake with total and cause specific mortality」


「ナットウキナーゼ」はどうなの?

納豆について調べると、よく出てくるのが、

ナットウキナーゼ

という言葉です。

ナットウキナーゼは、納豆に含まれる酵素として研究されています。

血圧などへの影響を調べた、人を対象とした研究もあります。

例えば、79人を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照試験では、ナットウキナーゼを8週間摂取したグループで血圧低下が報告されています。

PubMed「Consumption of nattokinase is associated with reduced blood pressure」

さらに、複数の無作為化比較試験をまとめたメタ解析では、6研究・546人を対象に、ナットウキナーゼ摂取によって収縮期血圧が平均3.45mmHg、拡張期血圧が平均2.32mmHg低下したと報告されています。

PubMed「Nattokinase Supplementation and Cardiovascular Risk Factors: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials」

ただし、ここには非常に重要な注意点があります。

これらはナットウキナーゼを摂取した研究であり、「納豆を普通に食べること」の研究と同じではありません。

したがって、

「ナットウキナーゼの研究で血圧低下が確認された」

「納豆を食べれば血圧が下がる」

と、そのまま置き換えることはできません。

この点は、健康食品の情報を見るときに特に注意したいところです。


納豆は毎日の食事に取り入れやすい

納豆の大きなメリットの一つは、手軽さです。

そのまま食べてもいいですし、いろいろな食材と組み合わせることもできます。

納豆+ねぎ

定番ですが、簡単に作れます。

納豆+オクラ

野菜を一緒に食べる方法です。

納豆+めかぶ

海藻と組み合わせることで、食事のバリエーションを増やせます。

納豆+豆腐

大豆食品を組み合わせた食べ方です。

納豆+野菜

納豆だけで食事を済ませるのではなく、野菜、魚、卵、主食などと組み合わせることで、食事全体を整えやすくなります。

大切なのは、

「納豆だけを特別扱いする」のではなく、食事全体を整えること

です。


納豆を食べるときの注意点

納豆は一般的な食品ですが、薬を服用している人は注意が必要な場合があります。

特に重要なのが、

ワルファリンなどの抗凝固薬を使用している場合です。

納豆にはビタミンKが多く含まれています。

ビタミンKは、ワルファリンの作用に影響する可能性があります。

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)も、ワルファリン服用中は納豆を控える必要があると説明しています。

PMDA「ワルファリンを飲んでいますが、納豆、クロレラ、青汁などの摂取を避けるように指導されました。なぜですか?」

そのため、

ワルファリンを服用している方は、納豆を食べるかどうかを自己判断せず、医師または薬剤師に相談してください。


納豆は「健康寿命を延ばす食品」なの?

ここで、今回の研究結果を整理します。

現時点で言えること

納豆は、

  • たんぱく質を含む
  • 食物繊維を含む
  • ビタミンKが豊富
  • 大豆由来の栄養成分を含む
  • 日常的に食べやすい
  • 納豆と心血管疾患死亡との関係を調べた大規模研究がある
  • ナットウキナーゼについて人を対象とした研究がある

という点で、健康的な食生活を考えるうえで注目できる食品です。


現時点で言えないこと

一方で、

  • 納豆を食べれば健康寿命が延びる
  • 納豆だけで心筋梗塞や脳卒中を予防できる
  • 納豆を食べれば血圧が正常になる
  • 納豆だけで骨粗しょう症を防げる
  • ナットウキナーゼの研究結果が、そのまま納豆の健康効果を証明している

とは、現時点では言えません。

特に、

「納豆を食べることで健康寿命が何年延びる」

と示した十分な研究は確認できませんでした。

ここは「奇跡の食べ物AI株式会社」として、特に大切にしている部分です。

分からないことを「分からない」と伝える。

それも科学的な情報発信の一部だと考えています。


納豆の「奇跡スコア」

私たちは今回、納豆を5つの視点から独自に評価しました。

評価項目点数
科学的根拠17 / 20
栄養19 / 20
安全性17 / 20
日常性20 / 20
商品化可能性14 / 20
総合87 / 100

⭐ 納豆の奇跡スコア:87点

ただし、この点数は、

「納豆を食べれば健康寿命が延びる確率が87%」

という意味ではありません。

科学的研究、栄養面、安全性、日常的な使いやすさ、商品化の可能性を、私たち独自の基準で総合評価したものです。

また、新しい研究が発表された場合には、スコアを見直す可能性があります。


納豆は「奇跡の食べ物」なのか?

今回の調査から、私たちは納豆を、

「健康寿命を延ばすことが証明された奇跡の食品」

とは評価しません。

しかし、

栄養価があり、日常的に食べやすく、健康との関係を調べた研究もある食品

であることは確かです。

そのため現時点では、

「健康的な食生活に取り入れる価値を検討できる、非常に注目度の高い食品」

と評価します。


本当に大切なのは「納豆だけ」ではない

健康寿命について考えるとき、納豆だけを食べても健康になれるわけではありません。

例えば、

  • 野菜
  • 果物
  • 豆類
  • 全粒穀物
  • ナッツ類

など、さまざまな食品を組み合わせることが大切です。

さらに、

  • 運動
  • 睡眠
  • 禁煙
  • 適正体重
  • 血圧や血糖などの管理

といった生活習慣も健康に関係します。

つまり、

「一つの食品ですべてを解決する」

という考え方ではなく、

「健康的な食生活の中に、納豆を上手に取り入れる」

という考え方が現実的です。


まとめ

今回、納豆について科学的な情報を調べて分かったことは、

納豆は、健康的な食生活に取り入れやすい魅力的な食品である

ということです。

特に、

  • たんぱく質
  • 食物繊維
  • ビタミンK
  • 大豆由来の成分

などを含む点は大きな特徴です。

一方で、

「納豆を食べれば健康寿命が延びる」

と断定できるところまでは、現在の科学的証拠はありません。

だから私たちは、納豆を「魔法の食品」として紹介するのではなく、

「科学的に見ても、毎日の食生活に取り入れる価値を検討できる食品」

として評価します。

そして、これからも100種類の食材について同じ基準で調査していきます。

元のランキングをそのまま信じるのではなく、科学的な研究結果によってランキングそのものを見直す。

それが、「奇跡の食べ物AI株式会社」の研究方針です。


よくある質問

納豆を毎日食べれば健康寿命が延びますか?

現時点では、そのように断定できる十分な科学的証拠はありません。

納豆は健康にいいですか?

納豆は、たんぱく質、食物繊維、ビタミンKなどを含み、健康的な食生活に取り入れやすい食品です。

ただし、健康は一つの食品だけで決まるものではありません。

ナットウキナーゼを摂れば納豆と同じですか?

同じとは言えません。

ナットウキナーゼを使った研究と、納豆そのものを食べた研究は分けて考える必要があります。

納豆は血圧を下げますか?

ナットウキナーゼについて血圧への影響を調べた研究はあります。

一方で、「納豆を食べれば血圧が下がる」とまでは現時点では断定できません。

ワルファリンを飲んでいる人は納豆を食べられますか?

納豆に含まれるビタミンKがワルファリンの作用に影響する可能性があります。

ワルファリンを服用している方は、自己判断せず医師または薬剤師に相談してください。

納豆だけ食べていれば健康になれますか?

いいえ。

健康は一つの食品だけで決まるものではありません。

納豆を含め、さまざまな食品を組み合わせた食生活全体を考えることが重要です。


今回の判定

納豆

⭐ 奇跡スコア:87 / 100

判定:健康的な食生活に取り入れやすい注目食品

ただし、

「健康寿命を延ばすことが証明された食品」ではありません。

私たちは、科学的根拠が確認できたことだけを「言えること」として伝え、根拠が足りないことについては「根拠不足」「現時点では分からない」と明記します。


参考文献・公的資料

  1. Nagata C, et al. Dietary soy and natto intake and cardiovascular disease mortality in Japanese adults: the Takayama study. American Journal of Clinical Nutrition. 2017.
    PubMed
  2. Eshak ES, et al. Association of soy and fermented soy product intake with total and cause specific mortality: prospective cohort study. BMJ. 2020.
    PubMed
  3. Schurgers LJ, et al. Intake of fermented soybean (natto) increases circulating vitamin K2 (menaquinone-7).
    PubMed
  4. Huang Y, et al. Nattokinase Supplementation and Cardiovascular Risk Factors: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials.
    PubMed
  5. Rumpel M, et al. Consumption of nattokinase is associated with reduced blood pressure and von Willebrand factor.
    PubMed
  6. 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」糸引き納豆。
    食品成分データベース
  7. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「ワルファリンを飲んでいますが、納豆、クロレラ、青汁などの摂取を避けるように指導されました。なぜ、食べてはいけないのですか?」
    PMDA

※この記事は、食品と健康に関する科学的情報を分かりやすく紹介することを目的としたものです。特定の病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。服薬中の方や持病のある方は、食生活を大きく変更する前に医師・薬剤師へご相談ください。

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