毎朝の納豆が、あなたの血圧を救う
「血圧が高めですね」
健康診断でそう言われて、ドキッとした経験はありませんか?高血圧は、日本人の3人に1人が抱えている国民病とも言える状態です。でも、自覚症状がないから、つい「まあ、大丈夫だろう」と放置してしまいがちですよね。
でも、ちょっと待ってください。高血圧を放っておくと、脳梗塞や心筋梗塞といった命に関わる病気のリスクが高まってしまいます。「薬を飲まなきゃいけないのかな…」「塩分制限って大変そう…」そんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そんなあなたに朗報です!実は、毎日の食事に納豆を取り入れるだけで、血圧を下げる効果が期待できるんです。
「え、納豆?そんな身近な食べ物で?」
そう思われるかもしれません。でも、これは科学的にもしっかり証明されている事実なんです。納豆のネバネバには、血圧を下げる驚くべき成分がたくさん含まれています。
この記事では、なぜ納豆を食べると血圧が下がるのか、そのメカニズムをできるだけわかりやすく、親しみやすく解説していきます。高血圧、日常習慣、食事、運動、睡眠、ストレス対策といった、血圧管理に大切なポイントも一緒にお伝えしますね。
難しい医学用語は極力使わず、「なるほど!」と思えるようにお話しします。納豆が苦手な方も、この記事を読めば「ちょっと食べてみようかな」と思えるかもしれませんよ。
さあ、納豆のパワーを一緒に探っていきましょう!あなたの健康的な未来は、今日の一パックから始まります。
まず知っておきたい:高血圧って何が怖いの?
納豆の話に入る前に、高血圧について少しだけお話しさせてください。「血圧が高い」と言われても、ピンとこない方も多いかもしれません。
血圧が高いってどういうこと?
血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力のことです。想像してみてください。ホースで水を流す時、水圧が高いとホースがパンパンに張りますよね。血管も同じです。
この圧力が強すぎる状態が「高血圧」です。日本では、収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg以上、または拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上の場合を高血圧としています。
なぜ高血圧は怖いの?
高血圧が続くと、血管が常に強い圧力を受け続けることになります。すると、血管が傷ついたり、硬くなったり(動脈硬化)してしまいます。
硬くなった血管は、柔軟性を失い、破れやすくなります。これが、脳梗塞、心筋梗塞、脳出血といった命に関わる病気につながるんです。
だから、高血圧を「サイレントキラー(静かな殺し屋)」と呼ぶんですね。症状がないまま、じわじわと体を蝕んでいくからです。
でも、改善できる!
ここで良いニュースです。高血圧は、生活習慣を改善することで確実に良くなる病気なんです。特に、食事の工夫が大きな効果を発揮します。
そして、その食事の工夫の中で、最も手軽で効果的なのが「納豆を食べること」なんです。
納豆が血圧を下げる5つの驚きのメカニズム
それでは本題です。納豆には、血圧を下げる成分がたくさん含まれています。一つずつ、わかりやすく見ていきましょう。
1. ナットウキナーゼ:血液サラサラの魔法使い
納豆のネバネバ、あれが実は大活躍しているんです!
納豆のネバネバには「ナットウキナーゼ」という特別な酵素が含まれています。この酵素は、納豆菌が大豆を発酵させる過程で作られる、納豆だけにしかない貴重なものです。
ナットウキナーゼの素晴らしい働き:
血栓を溶かす力 血管の中にできた血の塊(血栓)を溶かす働きがあります。血栓があると血液の流れが悪くなり、心臓はより強い力で血液を送り出さなければならず、血圧が上がってしまいます。ナットウキナーゼが血栓を溶かすことで、血液がスムーズに流れ、血圧が下がるんです。
血流を改善する力 血液がサラサラになることで、血管の末梢(体の先端)までスムーズに血液が流れるようになります。冷え性の改善にも効果的です。
直接血圧を下げる力 実際の研究で、ナットウキナーゼを摂取した人の血圧が下がることが確認されています。ある臨床研究では、高血圧の方86名にナットウキナーゼを8週間摂取してもらったところ、収縮期血圧(上の血圧)も拡張期血圧(下の血圧)も有意に低下したという結果が出ています。
別の研究では、ナットウキナーゼを摂取したグループは、平均して収縮期血圧が5.55mmHg、拡張期血圧が2.84mmHg下がることが確認されました。「たった5mmHg?」と思うかもしれませんが、血圧が5mmHg下がるだけで、脳卒中のリスクが約10%、心筋梗塞のリスクが約7%減少すると言われています。決して小さくない効果なんです!
2. カリウム:余分な塩分を追い出す頼もしい味方
高血圧の大きな原因の一つが「塩分の摂りすぎ」です。日本人は、世界的に見ても塩分摂取量が多いことで知られています。ラーメン、味噌汁、漬物、醤油…美味しいものには塩分が多いんですよね。
塩分(ナトリウム)を摂りすぎると、体内に水分が溜まり、血液の量が増えて血管に圧力がかかります。これが血圧を上げる原因になります。
ここで登場するのが「カリウム」です。納豆には、このカリウムが豊富に含まれているんです。納豆1パック(約50g)には約300mgのカリウムが含まれており、これは成人女性の1日必要量の約7分の1に相当します。
カリウムの働き:
ナトリウム(塩分)を排出する カリウムは腎臓で余分なナトリウムの再吸収を抑制し、尿と一緒に体外へ排出する働きがあります。つまり、塩辛いものを食べ過ぎても、カリウムがある程度フォローしてくれるということです。
血圧を下げる 研究によると、カリウムを1,000mg追加摂取すると、収縮期血圧が約2mmHg程度低下することが期待できます。納豆1パックで300mg、つまり約0.6mmHgの降圧効果が期待できる計算になります。
塩分を控えることも大切ですが、それと同じくらい、カリウムをしっかり摂ることが高血圧対策には重要なんですね。納豆を食べることで、自然にカリウムを補給できるのは嬉しいポイントです。
3. 大豆イソフラボン:血管をしなやかに保つ美容成分
「イソフラボン」という言葉、聞いたことがありますか?女性ホルモンに似た働きをする成分として、美容や更年期障害の改善に効果的と言われていますよね。
でも実は、このイソフラボンが血圧を下げる重要な役割も果たしているんです!
イソフラボンの血圧降下メカニズム:
血管を広げる力 イソフラボンは、血管を拡張させる「一酸化窒素(NO)」という物質の産生を促進します。血管が広がると、血液が流れやすくなり、血圧が下がります。まるで、狭い道路が広い道路になるようなイメージです。
血管の収縮を抑える力 血圧を上げる「レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)」というホルモンシステムを抑制する働きがあります。このシステムは、血管を収縮させて血圧を上げる仕組みなので、これを抑えることで血圧上昇を防ぐことができます。
血液をサラサラにする力 イソフラボンは血小板の凝集を抑え、血液が固まりにくくする作用があります。血液がサラサラになれば、血流が改善され、血圧も下がりやすくなります。
ある研究では、イソフラボンを摂取した高血圧モデル動物の尿中に、血管拡張作用のある一酸化窒素が有意に増加したことが確認されています。また、1日あたり大豆タンパク質25gとイソフラボン50mgを摂取すると、血圧値が有意に改善されるという報告もあります。
納豆を食べることで、美容効果と血圧降下効果の両方が得られるなんて、一石二鳥ですね!
4. 納豆ペプチド:降圧薬と同じ仕組みで血圧を下げる
ここが本当に驚きのポイントです。納豆には「ペプチド」という、アミノ酸が2~3個つながった小さな成分が含まれています。
この納豆ペプチドが、なんと降圧薬(ACE阻害薬)と同じメカニズムで血圧を下げることがわかっているんです!
納豆ペプチドの働き:
「アンジオテンシン変換酵素(ACE)」という酵素は、血圧を上げるホルモン「アンジオテンシンⅡ」を作り出します。このアンジオテンシンⅡが増えると、血管がギュッと収縮して、血圧が上がってしまいます。
病院で処方される降圧薬の一つ「ACE阻害薬」は、このACEの働きを邪魔することで、血圧上昇ホルモンの産生を抑えます。
納豆ペプチドは、まさにこのACE阻害薬と同じ作用を持っているんです!もちろん、薬ほど強力ではありませんが(効果は半分ほど)、日常的に食べることで、自然な形で血圧をサポートしてくれます。
納豆の粘性物質に含まれるACE阻害物質は、食品でありながら薬と同じメカニズムで働くという、まさに「食べる薬」とも言えるかもしれませんね。
5. マグネシウム:血管をリラックスさせる縁の下の力持ち
納豆には「マグネシウム」というミネラルも含まれています。マグネシウムは地味な存在かもしれませんが、血管の健康にとても大切なんです。
マグネシウムの働き:
血管の筋肉をリラックスさせる マグネシウムは血管の筋肉の緊張を和らげる働きがあります。カルシウムには血管を収縮させる作用がありますが、マグネシウムはこのカルシウムの働きを適度に抑えることで、血管の過剰な収縮を防ぎます。
血管をしなやかに保つ 血管を柔らかくして、血液の流れをスムーズにします。硬い血管より、柔らかい血管の方が血圧が上がりにくいんです。
血小板の凝集を抑える 血栓ができにくくする作用もあります。
慢性的なマグネシウム不足は血圧上昇に関わることが知られており、マグネシウムを意識して摂ることで、血圧を下げる効果が期待できます。
納豆には、1パックあたり約50mgのマグネシウムが含まれています。成人男性の1日推奨量は340〜370mg、成人女性は270〜290mgなので、納豆1パックで約15〜18%をカバーできる計算になります。
科学が証明!納豆の血圧降下効果
「理屈はわかったけど、本当に効果があるの?」
そう思われる方もいるでしょう。でも安心してください。納豆の血圧降下効果は、複数の科学的研究でしっかり証明されているんです。
主な研究結果:
韓国の研究(2008年) 高血圧患者にナットウキナーゼを投与したところ、血圧が有意に低下したことが確認されました。この研究では、ナットウキナーゼ2,000FUを8週間摂取したグループで、明確な降圧効果が見られました。
アメリカの研究(2016年) ナットウキナーゼの摂取が血圧を下げるだけでなく、心血管疾患のリスクマーカーである「フォン・ヴィレブランド因子」も減少させることがわかりました。つまり、血圧を下げるだけでなく、心臓や血管の病気のリスク自体も減らしてくれるということです。
日本の研究 納豆を日常的に食べている人は、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器疾患による死亡リスクが低いことが報告されています。特に発酵性大豆食品(納豆や味噌)は、発酵していない大豆製品(豆腐や豆乳)に比べて、血圧・体重・血中脂質などを下げる効果が高いこともわかっています。
これらの研究結果から、納豆を日常的に食べることが、高血圧の予防と改善に効果的であることが科学的に裏付けられているんです。
納豆の効果的な食べ方:最大限の効果を引き出すコツ
では、血圧を下げるために、納豆をどのように食べるのが効果的なのでしょうか?いくつかのポイントをご紹介します。
1. 毎日1パック食べる
研究では、1日1パック(約50g)の納豆を継続的に食べることで効果が期待できるとされています。「毎日?」と思うかもしれませんが、納豆1パックは約50円程度。毎日続けても、月に1,500円ほどです。健康への投資として、とてもコスパが良いと思いませんか?
2. 夜に食べるのがおすすめ
「納豆は朝食べるもの」というイメージが強いかもしれませんが、実は夜に食べるのがより効果的だと言われています。
なぜ夜が良いの?
血栓は夜作られやすい 睡眠中は水分が失われ、血液がドロドロになりがちです。また、体が横になっているため、血流も遅くなります。この状態が、血栓ができやすい環境なんです。
夜に納豆を食べると、ナットウキナーゼが睡眠中に働き、血栓予防に効果的です。
ナットウキナーゼの効果は約8〜12時間持続 夜に食べれば、睡眠中ずっと血液サラサラ効果が続きます。朝食べると、日中は活動しているので血流が良くなり、ナットウキナーゼの効果が相対的に低くなる可能性があります。
もちろん、朝食べても効果はありますので、ライフスタイルに合わせて、続けやすい時間に食べることが一番大切です。
3. 加熱しないで食べる
ここが重要なポイントです!ナットウキナーゼは熱に弱い性質があります。70℃以上に加熱すると、その働きが失われてしまいます。
〇良い食べ方:
- そのまま食べる
- 冷奴に乗せる
- 冷やした蕎麦やうどんに混ぜる
- サラダに混ぜる
- 冷やしたご飯に乗せる(丼スタイル)
×避けたい食べ方:
- 納豆チャーハン
- 納豆オムレツ
- 納豆味噌汁(熱い汁に入れる)
- 納豆トースト
せっかくの納豆パワーを最大限に活かすために、加熱調理は避けましょう。
4. タレは控えめに、または使わない
市販の納豆に付いているタレには、意外と塩分や糖分が含まれています。高血圧が気になる方は、タレを全部入れずに半分だけにするか、醤油を少量たらす程度にしましょう。
私のおすすめは、タレを使わずに「ネギ+醤油少々」または「大根おろし+ポン酢少々」です。シンプルですが、とても美味しいですよ。
5. よく混ぜる
納豆は、よく混ぜるほどネバネバが増えます。このネバネバにナットウキナーゼが含まれているので、しっかり混ぜることで効果が高まります。
目安は50〜100回。ちょっと大変ですが、テレビを見ながら、音楽を聴きながら、楽しく混ぜてみてください。混ぜるほど、旨味成分も増えて美味しくなりますよ。
6. ビタミンKに注意(ワーファリン服用者)
納豆にはビタミンKが豊富に含まれています。これは通常は良いことなのですが、血液をサラサラにする薬「ワーファリン(ワルファリン)」を服用している方は要注意です。
ビタミンKはワーファリンの効果を弱めてしまうため、**ワーファリンを服用中の方は納豆を控える必要があります。**必ず医師に相談してください。
ただし、ナットウキナーゼのサプリメントの中には、ビタミンKを除去したものもあります。ワーファリン服用者でナットウキナーゼを摂取したい場合は、「ビタミンK除去」と表示されたサプリメントを医師と相談の上、検討してください。
納豆だけじゃない!総合的な高血圧対策
ここまで納豆の素晴らしい効果をお話ししてきましたが、一つ大切なことをお伝えしたいと思います。
納豆だけで高血圧が完全に治るわけではありません。
高血圧の管理には、食事、運動、睡眠、ストレス対策といった、総合的な日常習慣の改善が必要です。納豆は、その中の一つの強力なサポート役として考えましょう。
食事:減塩とバランスが基本
1. 減塩を心がける 1日の塩分摂取量を6g未満に抑えることが推奨されています。加工食品や外食には塩分が多く含まれているので注意しましょう。
- 味噌汁は1日1杯まで
- 醤油は「かける」ではなく「つける」
- ラーメンの汁は残す
- だしの旨味を活かす
- 香辛料やハーブで風味をつける
2. DASH食を参考に 「DASH食」(高血圧を防ぐ食事法)は、世界的に推奨されている食事法です。
- 野菜と果物をたっぷり
- 全粒穀物を選ぶ
- 魚や鶏肉を中心に
- ナッツ類や豆類を積極的に
- 低脂肪の乳製品を選ぶ
納豆はまさにDASH食にぴったりの食品なんです!
3. カリウムを積極的に摂る 納豆以外にも、カリウムが豊富な食品を積極的に摂りましょう。
- バナナ、アボカド
- ほうれん草、小松菜
- さつまいも、じゃがいも
- 海藻類
- 豆類
ただし、腎臓病でカリウム制限がある方は、主治医に相談してください。
運動:週150分の有酸素運動
適度な運動は、血圧を下げる強力な方法です。
おすすめの運動:
- ウォーキング:1日30分、週5日
- 軽いジョギング
- サイクリング
- 水泳・水中ウォーキング
- ラジオ体操
運動のポイント:
- 「少し息が上がるけど、会話はできる」程度の強度
- 無理せず、楽しく続けられるものを選ぶ
- 階段を使う、一駅分歩くなど、日常生活に運動を取り入れる
運動は、血圧を下げるだけでなく、ストレス解消にも効果的です。収縮期血圧で5〜10mmHg、拡張期血圧で3〜5mmHg程度下がる効果が期待できます。
睡眠:質の良い7〜8時間を確保
睡眠不足は、血圧を上げる大きな原因の一つです。
質の良い睡眠のための工夫:
規則正しい睡眠リズム
- 毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
- 休日も平日と同じリズムを保つ
就寝前のリラックスタイム
- 寝る1時間前からスマホやパソコンを見ない
- 温かいお風呂にゆっくり浸かる
- 軽いストレッチをする
寝室の環境
- 暗く、静かに
- 快適な温度(夏は26〜28度、冬は16〜19度)
- 心地よい寝具
避けるべきこと
- 寝る前のカフェイン
- 寝る前の大量の飲食
- 寝る前の激しい運動
- 寝る前のアルコール
睡眠不足は、交感神経を活発にし、ストレスホルモンを増やします。これが血圧を上げる原因になるんです。しっかり眠ることで、血圧も心も安定します。
ストレス対策:心の健康が血圧を下げる
現代社会では、ストレスと無縁でいることは難しいですよね。でも、ストレスをうまく管理することが、高血圧対策にはとても重要なんです。
なぜストレスが血圧を上げるの?
ストレスを感じると、体は「戦うか逃げるか」の準備をします。心拍数が上がり、血圧が上昇し、筋肉が緊張します。これは一時的には必要な反応ですが、慢性的なストレス状態が続くと、常に血圧が高い状態になってしまいます。
効果的なストレス対策:
深呼吸・瞑想
- 1日5分でも良いので、静かに座って深呼吸する時間を作る
- 4秒かけて息を吸い、7秒息を止め、8秒かけて吐く「4-7-8呼吸法」
趣味や楽しい活動
- 好きなことをする時間を意識的に作る
- 笑うこともストレス解消になる
人とのつながり
- 家族や友人と話す時間を大切に
- 悩みを一人で抱え込まない
軽い運動
- 運動は最高のストレス解消法
- 散歩するだけでも気分がスッキリ
自然に触れる
- 公園を散歩する
- 緑を眺める
ストレスをゼロにすることは不可能ですが、うまく付き合う方法を見つけることはできます。自分なりのリラックス方法を見つけて、毎日少しでもストレスを解消する時間を作りましょう。
適正体重の維持:肥満は高血圧の大敵
体重と血圧には、強い関係があります。肥満の方は、標準体重の方に比べて、高血圧になるリスクが2〜3倍高いと言われています。
BMI(体格指数)をチェック: BMI = 体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
- 18.5未満:やせ
- 18.5〜25未満:標準
- 25以上:肥満
目標は、BMI 25未満です。体重を1kg減らすだけで、血圧は約1mmHg下がると言われています。10kg減量すれば、10mmHgも下がる可能性があるんです!
禁煙:タバコは血圧の大敵
タバコを吸うと、一時的に血圧が10〜20mmHgも上昇します。また、タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、動脈硬化を促進します。
高血圧の方にとって、喫煙は本当に危険です。もし喫煙されているなら、今すぐ禁煙を始めることを強くおすすめします。
医師の指示に従う
既に高血圧の診断を受けて薬を処方されている方は、医師の指示に従って薬を飲み続けてください。「納豆を食べているから薬はいらない」と自己判断で薬をやめることは絶対にしないでください。
納豆を食べることは補助的な役割として考え、医師と相談しながら、生活習慣の改善と薬物療法を併用していくことが最も安全で効果的な方法です。
定期的に血圧を測定し、その数値を医師に報告することで、薬の量を減らせる可能性もあります。生活習慣の改善によって血圧が安定すれば、医師の判断で薬を減らしたり、中止したりできることもあるんです。
納豆を食べる時の注意点
納豆は素晴らしい食品ですが、いくつか注意点もあります。安全に、効果的に納豆を楽しむために、知っておいていただきたいことをまとめます。
1. 食べ過ぎに注意
「体に良いなら、たくさん食べればもっと効果があるはず!」と思うかもしれませんが、食べ過ぎは禁物です。
納豆にはセレンというミネラルが含まれており、過剰摂取すると胃腸障害や疲労感などの症状を引き起こすことがあります。また、イソフラボンも摂りすぎるとホルモンバランスに影響を与える可能性があります。
適量は1日1〜2パック程度です。これで十分な効果が期待できます。
2. アレルギーの確認
大豆アレルギーの方は、残念ながら納豆を食べることができません。また、今までアレルギーがなくても、突然発症することもあります。
初めて納豆を食べる時や、久しぶりに食べる時は、少量から試してください。もし、口の中がかゆくなったり、蕁麻疹が出たり、お腹の調子が悪くなったりしたら、すぐに食べるのをやめて、必要に応じて医師に相談してください。
3. 薬との相互作用
前述のワーファリン以外にも、納豆が影響を与える可能性のある薬があります。
特に、抗凝固薬や抗血小板薬を服用している方は、納豆やナットウキナーゼサプリメントを摂取する前に、必ず医師や薬剤師に相談してください。
納豆は血液をサラサラにする効果があるため、これらの薬と併用すると効果が強く出すぎる可能性があります。
4. 腎臓病の方
腎臓病でカリウム制限がある方は、納豆のカリウムが気になるかもしれません。納豆1パックには約300mgのカリウムが含まれています。
腎臓の機能が低下すると、カリウムを体外に排出する能力が下がり、血液中のカリウム濃度が高くなってしまう可能性があります(高カリウム血症)。これは、不整脈などの危険な症状を引き起こすことがあります。
腎臓病の方、または腎機能に不安がある方は、納豆を食べる前に必ず主治医に相談してください。
5. 痛風の方
納豆には「プリン体」という物質が含まれています。プリン体は体内で尿酸に変わり、尿酸値が高い方や痛風の方は摂取を控えるべきとされています。
ただし、納豆のプリン体含有量は、レバーや白子などと比べるとそれほど多くありません(納豆1パックあたり約50mg)。1日1パック程度なら大きな問題はないことが多いですが、心配な方は医師に相談してください。
6. 妊娠中・授乳中の方
納豆に含まれるイソフラボンは、通常の食事から摂取する分には問題ありませんが、サプリメントで大量に摂取すると、ホルモンバランスに影響を与える可能性があります。
妊娠中や授乳中の方は、食品としての納豆(1日1〜2パック程度)なら問題ありませんが、イソフラボンのサプリメントは避けた方が良いでしょう。
納豆が苦手な方へ:克服のコツ
「納豆が体に良いのはわかったけど、あの匂いとネバネバがどうしても苦手…」
そんな方もいらっしゃいますよね。納豆が苦手な方でも食べやすくなる工夫をいくつかご紹介します。
1. 薬味をたっぷり加える
ネギ、大葉、生姜、ミョウガ、海苔など、香りの強い薬味をたっぷり加えると、納豆独特の匂いが和らぎます。
2. カレーと混ぜる
意外かもしれませんが、納豆とカレーの相性は抜群です。カレーの強い香りが納豆の匂いを包み込んでくれます。ただし、熱々のカレーはNG。常温か少し冷ましたカレーに混ぜましょう。
3. キムチと混ぜる
納豆とキムチは発酵食品同士で相性が良く、キムチの辛味と酸味が納豆の匂いをカバーしてくれます。しかも、どちらも健康に良い食品なので、一石二鳥です。
4. アボカドと混ぜる
アボカドのクリーミーな味わいが、納豆のクセを和らげてくれます。醤油とわさびを少々加えると、まるで「和風アボカドディップ」のような味わいになります。
5. ひきわり納豆から始める
粒納豆より、ひきわり納豆の方が食べやすいという方も多いです。粒が小さい分、食感も軽く、初心者にはおすすめです。
6. ナットウキナーゼサプリメント
どうしても納豆が食べられない方は、ナットウキナーゼのサプリメントという選択肢もあります。ただし、食品としての納豆の方が、カリウムやマグネシウム、イソフラボンなど、他の有効成分も一緒に摂取できるメリットがあります。
また、ワーファリン服用者の場合は、「ビタミンK除去」と表示されたサプリメントを選び、必ず医師に相談してください。
納豆以外の発酵食品も取り入れよう
納豆は素晴らしい食品ですが、他の発酵食品と組み合わせることで、さらに健康効果が高まります。
味噌
味噌にも血圧を下げる効果があることがわかっています。味噌汁を飲む習慣がある人は、高血圧になりにくいという研究結果もあります。
ただし、塩分が多いので、1日1杯程度にとどめ、具だくさんにして汁の量を減らす工夫をしましょう。
ヨーグルト
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、腸内環境を整え、免疫力を高めます。また、カルシウムも豊富で、血圧を下げる効果も期待できます。
キムチ
キムチも発酵食品で、乳酸菌が豊富です。カプサイシンによる代謝アップ効果もあり、ダイエットにも効果的です。ただし、塩分が多いので食べ過ぎには注意しましょう。
酢
酢にも血圧を下げる効果があることが科学的に証明されています。1日大さじ1杯程度の酢を、水や炭酸水で薄めて飲むと良いでしょう。
続けるためのコツ:納豆習慣を定着させる
健康に良いとわかっていても、続けられなければ意味がありません。納豆を毎日の習慣にするためのコツをご紹介します。
1. 同じ時間に食べる
毎日同じ時間に納豆を食べると、自然と習慣になります。「夕食の時には必ず納豆」「朝ごはんには納豆トッピング」など、自分なりのルーティンを作りましょう。
2. ストックを切らさない
冷蔵庫に納豆のストックがないと、「まあ、今日はいいか」となってしまいます。常に3〜4パックは冷蔵庫にストックしておきましょう。
納豆は賞味期限が比較的長く、冷凍保存も可能です。スーパーでまとめ買いしておくと便利です。
3. バリエーションをつける
毎日同じ食べ方だと飽きてしまいます。いろいろな食べ方を試してみましょう。
- 納豆とキムチ
- 納豆とアボカド
- 納豆と温泉卵
- 納豆と海苔
- 納豆とツナ
- 納豆とオクラ
組み合わせは無限大!自分のお気に入りを見つけてください。
4. 家族を巻き込む
一人で続けるより、家族みんなで納豆習慣を始めると、励まし合いながら続けられます。「今日はどんな食べ方にする?」なんて会話も楽しいですよ。
5. 記録をつける
血圧の値と、納豆を食べた日を記録してみましょう。変化が見えてくると、「頑張ろう!」という気持ちが湧いてきます。
スマートフォンのアプリを使えば、簡単に記録できます。グラフで変化が見えると、モチベーションが上がりますよ。
6. 完璧を目指さない
「毎日必ず食べなきゃ」と思うとプレッシャーになります。たまに忘れても大丈夫。「まあ、明日食べればいいか」くらいの気楽さで続けましょう。
大切なのは、長く続けること。完璧な1週間より、そこそこの1年の方が、ずっと価値があります。
まとめ:納豆は血圧管理の強い味方!
長い記事をここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。納豆が血圧を下げるメカニズム、しっかり理解していただけたでしょうか?
もう一度、納豆の血圧降下効果をまとめてみましょう:
納豆の5つの血圧降下メカニズム:
- ナットウキナーゼ:血液をサラサラにして血流を改善、血栓を溶かす
- カリウム:余分な塩分を排出し、血圧を下げる
- 大豆イソフラボン:血管を広げて柔らかく保ち、血圧上昇ホルモンを抑制
- 納豆ペプチド:降圧薬と同じメカニズムで血圧上昇を抑える
- マグネシウム:血管の筋肉をリラックスさせ、血管をしなやかに保つ
これらの成分が複合的に働くことで、納豆は自然な形で血圧を下げる手助けをしてくれるのです。
効果的な食べ方:
- 1日1パック
- 夜に食べるのがおすすめ
- 加熱しないで食べる
- タレは控えめに
- よく混ぜる
総合的なアプローチが大切:
- 食事:減塩とバランスの良い食事
- 運動:週150分の有酸素運動
- 睡眠:7〜8時間の質の良い睡眠
- ストレス対策:リラックスする時間を作る
- 適正体重の維持
- 禁煙
- 医師の指示に従う
納豆は、手軽に手に入り、価格も安く、調理も簡単(混ぜるだけ!)。こんなに優秀な健康食品は、なかなかありません。
しかも、血圧を下げるだけでなく、血液サラサラ効果で脳梗塞や心筋梗塞の予防にも役立ち、美容効果もあり、骨を強くし、腸内環境を整える…まさに万能食品です。
もちろん、納豆だけで高血圧が完全に治るわけではありません。でも、毎日の食事に納豆をプラスすることで、確実にあなたの血圧管理をサポートしてくれます。
あなたへのメッセージ:今日から始める納豆習慣
「今日から夜ごはんに納豆をプラスしてみようかな」
この記事を読んで、そう思っていただけたら、私はとても嬉しいです。
高血圧は、確かに怖い病気です。でも、あなたの努力次第で、確実に改善できる病気でもあります。
薬に頼るだけでなく、毎日の食事、運動、睡眠、ストレス対策といった日常習慣を少しずつ改善していく。その一環として、納豆を取り入れる。
これが、無理なく、楽しく、長く続けられる高血圧対策なんです。
完璧を目指す必要はありません。今日より明日、明日より明後日と、少しずつ良くなっていければ、それで十分です。
納豆1パックは、約50円。毎日続けても、月に1,500円ほどです。この小さな投資が、あなたの未来の健康を守ってくれます。
5年後、10年後のあなたが、「あの時、納豆習慣を始めて本当に良かった」と思える日が来ることを、心から願っています。
あなたの血圧が健康な範囲に保たれ、元気で活力ある毎日を送れることを願っています。
それでは、今夜の食卓に納豆を!
健康な未来への第一歩は、今日のこの一パックから始まります。
さあ、一緒に納豆習慣、始めましょう!
参考文献
- きだ内科クリニック「【医師監修】納豆が脳梗塞・心筋梗塞を防ぐ理由」(2025年10月5日)
- Welby Media「納豆で血圧は下がる?高血圧改善の効果と正しい食べ方・薬との相互作用」(2025年10月15日)
- 日本ナットウキナーゼ協会「納豆のネバネバに含まれるナットウキナーゼ」
- 岡山大学薬学部「納豆の健康効果について(4)」(2018年5月25日)
- フジッコ「高血圧・高コレステロールを抑制 – イソフラボンのチカラ」
- 健康長寿ネット「カリウムの働きと1日の摂取量」(2025年9月19日)
- Kim, J. Y., et al. (2008). “Effects of nattokinase on blood pressure: a randomized, controlled trial.” Hypertension Research, 31(8), 1583-1588.
- Jensen, G. S., et al. (2016). “Consumption of nattokinase is associated with reduced blood pressure.” Integrated Blood Pressure Control, 9, 95-104.


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