干しあんずを食べると血圧が下がる理由をわかりやすく解説!
はじめに
「最近、血圧が気になるなぁ…」 「健康診断で血圧が高めだと言われてしまった…」
そんな悩みを抱えている方、多いのではないでしょうか。実は、日本では約4,000万人以上、つまり3人に1人が高血圧に悩んでいるとされています。高血圧は「サイレントキラー(静かな殺し屋)」とも呼ばれ、自覚症状がないまま進行し、心筋梗塞や脳卒中といった重大な病気を引き起こすリスクがあるんです。
「血圧を下げるために、何か良い方法はないかな?」と探している方に、ぜひ知っていただきたいのが「干しあんず」です。
干しあんずは、スーパーマーケットやドライフルーツ専門店で手軽に手に入る、オレンジ色の可愛らしいドライフルーツです。甘酸っぱくて、ちょっとした間食にぴったり。でも、ただ美味しいだけじゃないんです。この小さなドライフルーツには、血圧を下げる驚くべきパワーが詰まっているんですよ。
この記事では、干しあんずがどうして血圧を下げるのか、その理由を科学的な根拠とともに、できるだけわかりやすく、親しみやすくお話ししていきます。さらに、高血圧対策に欠かせない日常習慣、食事、運動、睡眠、ストレス対策についても触れていきますので、総合的な血圧管理のヒントが見つかるはずです。
難しい医学用語も出てきますが、できるだけかみ砕いて説明しますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
それでは、干しあんずの秘密を一緒に探っていきましょう!
第一章:そもそも高血圧って何が問題なの?
まず、血圧が高いと何が困るのか、簡単におさらいしましょう。
血圧の基本を理解しよう
血圧とは、心臓が血液を全身に送り出すときに血管の壁にかかる圧力のことです。心臓はポンプのように動いて、血液を体中に巡らせているんですね。
血圧には「上の血圧(収縮期血圧)」と「下の血圧(拡張期血圧)」があります。健康な血圧の目安は、上が120mmHg未満、下が80mmHg未満とされています。上が140mmHg以上、または下が90mmHg以上になると、高血圧と診断されます。
高血圧が続くとどうなる?
高血圧が続くと、血管に常に強い圧力がかかり続けるため、血管の壁が傷つきやすくなります。すると、血管が硬くなったり、詰まりやすくなったり…。その結果、心筋梗塞、脳卒中、腎臓病など、命に関わる重大な病気のリスクが高まってしまうのです。
だからこそ、血圧を適正に保つことが、健康長寿の秘訣なんですね。
日本人が高血圧になりやすい理由
日本人の多くが高血圧になりやすい理由の一つが「塩分の摂りすぎ」です。味噌、醤油、漬物など、日本の食文化は美味しいものがたくさんありますが、どうしても塩分が多くなりがち。
この塩分、正確には「ナトリウム」が血圧を上げる大きな要因なんです。ナトリウムが体内に多くなると、体は水分を溜め込んで、血液の量が増えてしまいます。血液の量が増えれば、血管にかかる圧力も高くなり、血圧が上がってしまうんです。
実際、日本人の平均塩分摂取量は、男性が10.5g、女性が9.0gと、推奨値の1日6g未満を大きく上回っています。この塩分過多が、多くの日本人が高血圧に悩む原因の一つなんですね。
第二章:干しあんずに秘められた栄養の宝庫
さて、ここからが本題です。干しあんずには、いったいどんな栄養が詰まっているのでしょうか。
カリウムがたっぷり!その量に驚き
干しあんずの最大の特徴は、「カリウム」が非常に豊富に含まれていることです。100gあたり、なんと約1,300mgものカリウムが含まれています。これは、バナナの約3倍に相当する量なんですよ。
ちなみに、干しあんず4〜5個分(約30g)で約390〜490mgのカリウムが摂取できます。これは、成人が1日に必要なカリウムの約10〜20%にあたる量です。
手のひらに乗るような小さなドライフルーツに、これほど豊富なカリウムが含まれているなんて、驚きですよね!
カリウムだけじゃない!他の栄養素も豊富
干しあんずには、カリウムだけでなく、以下のような栄養素も豊富に含まれています。
β-カロテン(ビタミンA)
生のあんずと比べて、干しあんずにはβ-カロテンが凝縮されています。これは体内でビタミンAに変わり、目や皮膚の健康を保つ働きがあります。夜盲症の予防にも効果的です。
マグネシウム
100gあたり約45mgのマグネシウムが含まれています。マグネシウムも血圧の調整に関わる重要なミネラルで、血管を拡張させる作用があります。
鉄分
貧血予防に効果的な鉄分も豊富です。特に女性にとって嬉しい栄養素ですね。生理や妊娠・出産などで鉄分が不足しがちな女性には、とてもありがたい食材です。
食物繊維
干しあんずには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれています。便秘解消や腸内環境を整える効果があります。
クエン酸・リンゴ酸
疲労回復に効果的な有機酸も含まれています。夏バテ対策やスポーツ後のエネルギー補給にもぴったりです。
こうして見ると、干しあんずは小さいながらも、まさに「栄養の宝庫」と言えますね。
第三章:カリウムがなぜ血圧を下げるの?そのメカニズムを徹底解説
それでは、いよいよ本題中の本題。カリウムがどうやって血圧を下げるのか、そのメカニズムを詳しく見ていきましょう。
メカニズム①:余分な塩分(ナトリウム)を追い出す
まず一つ目のメカニズムは、「ナトリウムの排出促進」です。
高血圧の大きな原因の一つは、体の中にナトリウム(塩分)が溜まりすぎることです。ナトリウムが体内に多くなると、体は水分を溜め込んで、血液の量が増えてしまいます。血液の量が増えれば、血管にかかる圧力も高くなり、血圧が上がってしまうんです。
ここで登場するのがカリウムです。カリウムには、腎臓でナトリウムを尿として排出するのを助ける働きがあります。腎臓は体の「浄水器」のような器官で、血液をろ過して、不要なものを尿として外に出してくれます。
カリウムを摂取すると、腎臓の働きが活性化され、余分なナトリウムが水分と一緒に尿として排出されやすくなります。これを「ナトリウム利尿作用」と呼びます。ナトリウムが減ると、体に溜まっていた余分な水分も一緒に排出されるため、血液量が減り、血圧が下がるというわけです。
簡単に言うと、カリウムは「塩分を外に追い出す門番」のような役割を果たしているんですね。
メカニズム②:血管をリラックスさせる
二つ目のメカニズムは、「血管拡張作用」です。これもとても重要な働きです。
血管は、筋肉(血管平滑筋)でできています。この筋肉が収縮すると血管が狭くなり、血圧が上がります。逆に、筋肉が緩むと血管が広がり、血圧が下がります。
カリウムには、この血管の筋肉を緩める働きがあります。具体的には、血管平滑筋の細胞にある「カリウムチャネル」という通路を開くことで、筋肉が緩み、血管が拡張するのです。
血管が広がると、血液が流れやすくなり、血管の壁にかかる圧力が減ります。これによって血圧が下がるというわけです。
たとえて言うなら、細いホースで水を流すとホースに強い圧力がかかりますが、太いホースで同じ量の水を流すと圧力は低くなりますよね。血管も同じで、広がれば圧力が下がるんです。
メカニズム③:交感神経を落ち着かせる
三つ目のメカニズムは、「交感神経の抑制」です。
私たちの体には、自律神経というシステムがあります。これは、意識しなくても体の機能を調整してくれる神経です。自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の二つがあります。
交感神経は、ストレスや緊張を感じたときに働く神経で、「戦闘モード」のスイッチのようなものです。交感神経が活発になると、心拍数が上がり、血管が収縮し、血圧が上がります。
一方、副交感神経は「リラックスモード」のスイッチで、心拍数を下げ、血管を広げ、血圧を下げる働きがあります。
カリウムには、交感神経の活動を抑制し、副交感神経を優位にする働きがあります。つまり、体を「リラックスモード」に切り替えることで、血圧を下げるのです。
ストレスが多い現代社会では、交感神経が過剰に働きがちです。カリウムを摂取することで、この緊張状態を和らげ、血圧を適正に保つことができるんですね。
メカニズム④:血圧を上げるホルモンの分泌を抑える
四つ目のメカニズムは、「レニンの分泌抑制」です。
「レニン」というのは、腎臓から分泌されるホルモンで、血圧を上げる作用があります。具体的には、レニンは「アンジオテンシンⅡ」という強力な血管収縮物質を作り出し、血圧を上昇させます。
カリウムには、このレニンの分泌を抑える働きがあります。レニンが減ると、アンジオテンシンⅡも減り、血管収縮が抑えられるため、血圧が下がるというわけです。
まとめ:カリウムは四方八方から血圧にアプローチ
このように、カリウムは以下の4つのメカニズムで血圧を下げる働きがあります:
- ナトリウムを排出する
- 血管を広げる
- 交感神経を抑える
- 血圧を上げるホルモンを抑える
まさに「四面楚歌」ならぬ「四面サポート」で、あらゆる角度から血圧を下げてくれるんですね。だから、カリウムが豊富な干しあんずが血圧対策に効果的なのです。
第四章:科学的根拠はあるの?研究結果から見る効果
「理屈はわかったけど、本当に効果があるの?」と思われる方もいるかもしれません。ここでは、科学的な研究結果をいくつかご紹介します。
大規模研究で証明されたカリウムの効果
アメリカで行われた33の臨床試験を分析したメタアナリシス(複数の研究結果を統合して分析する手法)によると、カリウムを摂取することで、最高血圧(収縮期血圧)が1.9〜4.3mmHg、最低血圧(拡張期血圧)が0.5〜3.5mmHg低下することが確認されました。
「たったそれだけ?」と思われるかもしれませんが、実はこの数値は非常に重要なんです。人口レベルで見ると、血圧がわずか2〜3mmHg下がるだけで、脳卒中や心筋梗塞などの心血管疾患のリスクが大幅に減少することが分かっています。
高血圧の人ほど効果が高い
興味深いことに、カリウムの血圧低下効果は、すでに高血圧の人により顕著に現れることが分かっています。
ある研究では、正常血圧の人では血圧がわずかに下がる程度でしたが、高血圧の人では最高血圧が約11mmHg、最低血圧が約5.5mmHg下がったという結果が出ています。つまり、血圧が気になる人ほど、カリウムの効果を実感しやすいということです。
DASHダイエットの成功
「DASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)」という食事法をご存知でしょうか。これは、果物、野菜、低脂肪の乳製品を多く摂る食事法で、高血圧の予防と改善に効果があることが証明されています。
この食事法では、カリウムの摂取量が通常の食事より大幅に増えます(1日あたり約2,500〜4,700mg)。研究によると、DASHダイエットを実践した高血圧の人は、最高血圧が約11mmHg、最低血圧が約5.5mmHg低下しました。
干しあんずを間食に取り入れることで、このDASHダイエットの効果を手軽に得られるというわけです。
日本人に特に効果的?
日本人は、欧米人と比べて塩分摂取量が多い傾向にあります。そして、塩分を多く摂っている人ほど、カリウムの血圧低下効果が高いことが分かっています。
つまり、塩分過多になりがちな日本人にとって、カリウムを積極的に摂取することは、特に重要なんです。
第五章:干しあんずの他にも嬉しい健康効果
干しあんずは、血圧を下げるだけではありません。他にもたくさんの健康効果があるんです。
むくみの解消
カリウムには、体内の余分な水分を排出する作用があります。これにより、顔や足のむくみが解消されやすくなります。特に、夕方になると足がパンパンになってしまう方には嬉しい効果ですね。
便秘の改善
干しあんずには食物繊維が豊富に含まれています。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれているため、便通を改善しながら腸内環境も整えてくれます。
便秘が解消されると、老廃物が溜まるのを防いでくれるため、肌荒れ防止にもつながります。
貧血予防
干しあんずには鉄分も含まれています。鉄分は、血液中のヘモグロビンの構成成分で、全身に酸素を運ぶ重要な役割を果たしています。
特に女性は生理などで鉄分が不足しがちなので、干しあんずで手軽に鉄分補給できるのは嬉しいですね。
疲労回復
干しあんずに含まれるクエン酸やリンゴ酸は、疲労回復に効果的な成分です。これらの有機酸は、エネルギー代謝を助け、疲れにくい体作りをサポートしてくれます。
夏バテで食欲がないときや、スポーツ後のエネルギー補給にもぴったりです。
目や肌の健康維持
β-カロテンは、体内でビタミンAに変わり、目の健康や肌の健康を保つ働きがあります。特に、夜盲症(暗いところでものが見えにくくなる症状)の予防に効果的です。
また、抗酸化作用もあるため、老化の原因となる活性酸素を除去し、若々しい肌を保つのにも役立ちます。
第六章:干しあんず、どれくらい食べればいいの?
「干しあんずが血圧に良いことは分かったけど、どれくらい食べればいいの?」という疑問にお答えします。
1日の推奨量は4〜5個
干しあんずの適量は、1日あたり約30g、つまり4〜5個程度とされています。この量で、約390〜490mgのカリウムが摂取できます。
これは、成人が1日に必要とされるカリウムの約10〜20%に相当します。日本の厚生労働省は、成人男性で1日2,500mg以上、成人女性で2,000mg以上のカリウム摂取を推奨しています。アメリカ心臓協会などでは、1日4,700mg(約120mmol)を推奨しています。
干しあんずだけでこの量をすべて補うのは難しいですが、他の食品と組み合わせることで、十分な量のカリウムを摂取できます。
食べ過ぎには注意
ただし、干しあんずは美味しいからと言って食べ過ぎには注意が必要です。干しあんずは、生のあんずと比べて水分が少なく、カロリーが高いという特徴があります。
100gあたりのカロリーは約288kcalで、これはご飯1杯分(約150g、252kcal)を超える量です。食べ過ぎると、せっかく血圧が下がっても、肥満になってしまっては元も子もありません。
また、干しあんずには糖分も多く含まれているため、糖尿病の方や血糖値が気になる方は、食べる量やタイミングに気をつける必要があります。
腎臓病の方は主治医に相談を
重要な注意点として、腎臓の機能が低下している方は、カリウムの摂取に注意が必要です。
健康な腎臓は、過剰なカリウムを尿として排出してくれますが、腎機能が低下すると、カリウムをうまく排出できず、血液中のカリウム濃度が高くなりすぎる「高カリウム血症」になる恐れがあります。
高カリウム血症になると、不整脈などの重大な症状を引き起こす可能性があります。腎臓病と診断されている方、腎機能に不安がある方は、必ず主治医に相談してから干しあんずを食べるようにしてください。
第七章:血圧対策は食事だけじゃない!総合的な日常習慣の見直しを
干しあんずは血圧対策の強い味方ですが、干しあんずだけを食べていれば良いというわけではありません。高血圧対策には、食事、運動、睡眠、ストレス対策など、総合的な日常習慣の見直しが大切なんです。
食事:減塩と栄養バランスを意識しよう
どれだけカリウムを摂っても、塩分を摂りすぎていては意味がありません。まずは減塩を心がけましょう。
減塩のコツ:
- 醤油やソースは「かける」のではなく「つける」
- 酢やレモン汁、香辛料を活用する
- ねぎ、生姜、にんにくなどの香味野菜で風味をつける
- ラーメンやうどんの汁は飲み干さない
- 加工食品(ハム、ソーセージ、インスタント食品)を控える
薄味でも、工夫次第で美味しく食べられますよ。
また、干しあんず以外にも、カリウムを多く含む食材を積極的に取り入れましょう。バナナ、アボカド、ほうれん草、さつまいも、トマト、ブロッコリーなど、いろいろな食材を組み合わせて食べることで、栄養バランスが良くなります。
さらに、牛乳やヨーグルトなどの乳製品も血圧を下げる効果があることが分かっています。カルシウムも血圧調整に役立つミネラルなんですよ。
運動:無理なく続けられる有酸素運動を
運動は血圧を下げる最も効果的な方法の一つです。特に、ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動が推奨されています。
週に3〜5回、1回30分程度の運動を目標にしましょう。でも、いきなり激しい運動をする必要はありません。まずは、エレベーターではなく階段を使う、一駅分歩く、買い物は車ではなく徒歩で行くなど、日常生活の中で体を動かす機会を増やすことから始めてみてください。
運動には血圧を下げる効果だけでなく、ストレス解消、睡眠の質の向上、体重管理など、たくさんのメリットがあります。
適度な運動を習慣にすることで、血管も柔軟に保たれ、血液の流れもスムーズになります。無理なく楽しく続けられる運動を見つけることが大切ですよ。
睡眠:質の良い睡眠が血圧をコントロール
睡眠不足は血圧を上げる大きな要因の一つです。十分な睡眠をとることで、体がリラックスし、血圧が自然と下がります。
理想的な睡眠時間は7〜8時間と言われています。質の良い睡眠をとるためには:
- 毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる習慣をつける
- 寝る前のスマホやパソコンの使用を控える
- 寝室を暗く、静かに、快適な温度に保つ
- 夕方以降のカフェイン摂取を避ける
- 寝る前に軽いストレッチやリラックス法を行う
- 昼寝は15〜20分程度に留める
睡眠の質が上がると、日中の活動も活発になり、血圧の管理がしやすくなります。また、睡眠中は副交感神経が優位になるため、血管がリラックスし、血圧が下がります。質の良い睡眠は、血圧コントロールの基本なんですね。
ストレス対策:心の健康が体の健康につながる
ストレスは血圧を一時的に上げるだけでなく、長期的な高血圧の原因にもなります。現代社会では完全にストレスを避けることは難しいですが、うまく付き合っていくことが大切です。
ストレス対策の方法:
- 深呼吸や瞑想などのリラクゼーション法を実践する
- 趣味や好きなことに時間を使う
- 友人や家族と楽しい時間を過ごす
- 適度な運動でストレスを発散する
- 十分な睡眠をとる
- 笑うことを心がける(笑いにはストレス軽減効果があります)
- 必要に応じてカウンセリングなど専門家のサポートを受ける
ストレスを感じると、交感神経が優位になり、血圧が上がります。日常的にストレス対策を行うことで、血圧の安定だけでなく、全体的な健康状態の向上につながります。
その他の日常習慣
他にも、血圧管理に大切な日常習慣があります:
禁煙
喫煙は血管を収縮させ、血圧を上げます。また、動脈硬化を促進し、心血管疾患のリスクを高めます。
適度な飲酒
過度の飲酒は血圧を上げるので、節度を守りましょう。男性は1日2ドリンク以内、女性は1日1ドリンク以内が目安です。
体重管理
肥満は高血圧の大きなリスク因子です。適正体重を維持することで、血圧も自然と下がります。
定期的な血圧測定
自分の血圧を知ることが対策の第一歩です。家庭血圧計を使って、毎日決まった時間に測定する習慣をつけましょう。
第八章:干しあんずの美味しい食べ方アイデア
干しあんずを毎日楽しく続けるための、美味しい食べ方をご紹介します。
そのまま間食に
一番シンプルなのは、そのまま食べる方法です。小腹が空いたとき、お菓子の代わりに干しあんずを4〜5個食べるだけで、血圧対策になります。
自然な甘さと酸味があり、噛み応えもあるので、満足感も得られます。デスクワークの合間や、午後のおやつにぴったりですよ。
ヨーグルトに入れて
プレーンヨーグルトに干しあんずを刻んで入れると、栄養価がさらにアップします。ヨーグルトに含まれるカルシウムも血圧調整に役立ちますし、腸内環境も整います。
前日の夜に干しあんずをヨーグルトに漬けておくと、干しあんずが柔らかくなり、ヨーグルトにほんのり甘みと香りが移って、より美味しくなります。朝食にぴったりの一品になりますよ。
シリアルやグラノーラにトッピング
朝食のシリアルやグラノーラに、刻んだ干しあんずをトッピングするのもおすすめです。彩りも鮮やかになり、朝から元気が出ますよ。
ナッツ類と一緒にトッピングすれば、栄養バランスも良く、満足感のある朝食になります。
サラダに加えて
意外かもしれませんが、干しあんずはサラダにもよく合います。刻んだ干しあんずを葉物野菜やナッツと一緒に和えると、甘みと酸味がアクセントになり、ドレッシングいらずで美味しくいただけます。
チーズやくるみと組み合わせると、さらに風味豊かなサラダになります。
紅茶と一緒に
干しあんずは、紅茶やハーブティーとの相性も抜群です。午後のティータイムに、紅茶と一緒に干しあんずを楽しむのは、とても優雅なひとときになります。
干しあんずを紅茶に浸して食べると、さらに柔らかくなって美味しいですよ。
料理にも使える
干しあんずは、お料理にも使えます。例えば、刻んで炊き込みご飯に入れたり、鶏肉や豚肉の煮込み料理に加えたりすると、ほんのり甘酸っぱい風味が加わり、いつもの料理が一味違った仕上がりになります。
モロッコ料理の「タジン」のように、肉料理にドライフルーツを加えるのは、実は世界中で親しまれている調理法なんですよ。
スムージーに
朝のスムージーに干しあんずを加えるのもおすすめです。バナナ、ヨーグルト、牛乳、干しあんずをミキサーにかければ、栄養満点のスムージーの完成です。
カリウムがたっぷり摂れて、朝から血圧対策ができますよ。
第九章:干しあんず以外のカリウム豊富な食品
干しあんずだけでなく、他の食品からもカリウムを摂取することで、より効果的に血圧対策ができます。
野菜類
ほうれん草(生100gあたり690mg)、アボカド(100gあたり720mg)、さつまいも(100gあたり470mg)、じゃがいも(100gあたり410mg)、トマト(100gあたり210mg)、ブロッコリー(100gあたり360mg)など、多くの野菜にカリウムが含まれています。
果物類
バナナ(100gあたり360mg)、メロン(100gあたり350mg)、キウイ(100gあたり290mg)、オレンジ(100gあたり180mg)なども、カリウムが豊富です。
その他のドライフルーツ
干しあんず以外にも、干しいちじく(100gあたり840mg)、レーズン(100gあたり740mg)、プルーン(100gあたり730mg)なども、カリウムが豊富です。
豆類・ナッツ類
大豆、いんげん豆、アーモンド、ピーナッツなどにもカリウムが含まれています。納豆(100gあたり660mg)も優秀なカリウム源です。
魚類
鮭、マグロ、サバなどの魚にもカリウムが含まれています。特に、カツオ(100gあたり430mg)や鮭(100gあたり350mg)は、カリウムと良質なタンパク質を同時に摂取できる優秀な食材です。
海藻類
わかめ(乾燥100gあたり5,200mg)、昆布(乾燥100gあたり6,100mg)、ひじき(乾燥100gあたり6,400mg)など、海藻類は非常に高いカリウム含有量を誇ります。
味噌汁にわかめを入れたり、サラダにひじきを加えたりすることで、手軽にカリウムを摂取できますよ。
これらの食品をバランスよく組み合わせることで、無理なくカリウムを摂取できます。毎日の食事に、カリウム豊富な食材を少しずつ取り入れる習慣をつけましょう。
おわりに:毎日の小さな習慣が大きな変化を生む
いかがでしたか?干しあんずが血圧を下げる理由、おわかりいただけたでしょうか。
小さな干しあんずに、これほど多くの栄養と健康効果が詰まっているとは、驚きですよね。カリウムが、ナトリウムの排出、血管拡張、交感神経の抑制、血圧上昇ホルモンの抑制という4つのメカニズムで血圧を下げること、そして科学的にもその効果が証明されていることをご紹介しました。
健康は一日にして成らず。毎日の小さな習慣の積み重ねが、大きな変化を生みます。干しあんずを毎日4〜5個食べることは、とても簡単で続けやすい習慣です。
お菓子を食べる代わりに干しあんずを選ぶ、朝食にヨーグルトと一緒に食べる、午後のおやつに紅茶と一緒に楽しむ…そんな小さな工夫が、あなたの血圧を健康な範囲に保つ助けになります。
もちろん、干しあんずだけに頼るのではなく、減塩などの食事の工夫、適度な運動、質の良い睡眠、ストレス対策など、総合的な日常習慣の改善も大切です。これらをバランスよく組み合わせることで、より効果的な血圧管理ができるんです。
血圧が気になる方は、まず主治医に相談し、その上で食事や日常習慣の改善に取り組んでください。そして、その一環として、ぜひ干しあんずを取り入れてみてください。
このオレンジ色の小さなドライフルーツが、あなたの健康を守る強い味方になってくれることを願っています。
血圧は、私たちの健康を映す大切な指標です。でも、過度に神経質になる必要はありません。美味しく、楽しく、無理なく続けられる方法で、血圧管理を日常習慣に取り入れていきましょう。
干しあんずを食べながら、「今日も体のために良いことをしているな」と感じられたら、それはとても素敵なことだと思いませんか?
さあ、今日から干しあんず生活、始めてみませんか?
あなたの健康で充実した毎日を、心から応援しています!
参考文献
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https://himitsu.wakasa.jp/contents/apricot/ - ウェザーニュース「『紫外線』や『冷房による冷え』対策に最適 あんずの栄養成分」
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https://www.sankaico.com/ans/aboutapricot.html - 小島屋「便秘や血圧に効果!?ドライアプリコットの栄養と効果効能を解説」
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